2015年01月05日

バリ点とシュラ

どうも、SABUROH(@SABUROH496)です。


以前、Twitterでもつぶやきましたけど、私はマンガやイラストを描く時、効果というかクセというか…
キャラクターまわりの空いた空間や背景に、ペンでトントンと汚しを散らすというのをよくやります。

黒いベタの部分やトーンの濃い箇所にも、同じようにホワイトをトントンと。

◆ 舞い散らせバリ点

こういうのですね。

スクリーンショット 2015-01-05 15.00.51.png


私は心の中で「バリ点」と読んでいます。勝手に。

漫画を確認してもらえば分かると思いますが、ほとんどの画に入ってると思います。


【参考リンク】
にくまん♡あんまん


察しがついている方も多いと思いますが、これは元々は『バリバリ伝説』の、しげの秀一先生の影響です。

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◆ はじまりは

むかし、少年マガジン編集部が出した『THEまんが塾』という、描き方講座本がありました。

P1000877.JPG


今でも時々読み返す、私の漫画バイブルの一冊なんですけど。

そこに載っていたインタビューに、先生は「クセで、そうしないと落ち着かない」と書かれていまして。

P1000878.JPG


それを読んだ当時の私は、ものすっごく「カッコいいーっ!!」って思ったんですよね。
今も思ってるんですが。
それ以来、ずーっと真似してます。

今ではすっかり染み付いて、「白い空間に黒点」「黒い空間にホワイト」を散らさないと、もう落ち着かないカラダになりました。

スクリーンショット 2015-01-05 15.03.04.png



◆ どんな効果?

具体的な効果としては、背景をみっしりガーッと埋めなくても、なんとなく空間を感じられるようになること。
間が持つというか、白さが薄まるというか。
感覚的なものなんですが。

漫画家には「空間恐怖症」というか「空白恐怖症」的な人が多くいて、自分もちょっとそっち気味で、白くぽっかり空いた部分を見つけると、背景でもベタでも効果でもトーンでも、とにかく埋めてしまいたくなってしまうんですけど。
埋めすぎてしまうことで、かえって見づらくなることもあるので。
そういう気持ちを抑えられます。

スクリーンショット 2015-01-05 15.04.11.png



◆ ホワイトの利点

それからホワイトは、黒点の逆で、ベタをほんの少し軽くしてくれます。

それと、アナログ原稿で、ベタやスクリーントーンの上にホワイトをちょっと乗せてやると、インクのムラが消えて印刷がくっきり出るんですよね。

これ最初、気のせいかと思ったんですけど、気のせいじゃないです。確かにキレイに出ます。ホントだよ!
理由は知らないけどっ!!

デジタルだと、そもそも生原稿にムラが無いから、変わらないかもしれませんけど。
ちょっと、そっちは確認できていませんが。
もう必要ないマメ知識かしら?


デジタル作業になっても、クセなので、やらないと落ち着かないので、私はやっています。
そのためのペン設定を作ってまで。
やりすぎると汚くなるので、注意が必要ですけど。

ザラっとした空気感が出て良いですよ。


◆ 修羅、モンチリ

この、漫画の背景の白い部分に飛ばす「細かい塵(チリ)」のことを、赤松健先生の仕事場では「修羅」と呼んでいるそうです。



こちらは、川原正敏先生の『修羅の門』からですね。

他に「修羅の門のチリ」…略して「モンチリ」という言い方のところもあるそうです。
修羅の門の解説同人誌で、「気点」なんて言葉もあったかな。

しげの先生と川原先生の影響は、私の見える範囲の漫画家クラスタでは、かなり大きいみたいです。
世代や性別の関係ですね。



上記以外の呼び方だと、各仕事場や、大きさやカタチによって

ゴミ
ホコリ

汚し
破片

……等々が、使われているようです。


平野さんのところに通っていた時は、小さい点々は「ホコリ」。
「ゴッ」って殴られた、少し大きめの四角や三角のは「破片」だったかしら。

私がアシスタントで入った仕事場は3箇所だけなので、ほかの現場や全体のことは詳しく解りませんが。


業界で浸透しているものの他に、作家や仕事場ごとに独自の技法や名称は、まだまだあると思います。

タッチのついていない均等な集中線のことを「オートモ」とか。

ランダムドットのスクリーントーン(デリータでいうとSE-194やSE-221)を、ある仕事場では「バスケ」別の仕事場では「ドッジ」と、違う名前で呼んでいたりとか。
P1000879.JPG
P1000881.JPG


漫画家さんに、こういう現場の話を聴くの好きです。興味深い。



舞ってますね、バリ点
img113.jpg

ところで、一番模写したしげの先生の作品は『バリバリ伝説』でも『頭文字D』でもなく、実は『将-ショウ-』だったりして。

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アクションっぽいものを描くと、分かりやすく影響が見えます。

大好きだけど、ウケなかった理由もよくわかるんですよね。
老け顔高校生にヤクザに坊主に爺にムキムキマッチョマン!

永遠に描かれることのない第二部ッ!!


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posted by SABUROH at 16:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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